レアメタルは希少な金属のことで、世界的に生産量の少ない希少な元素の総称である。鉄・銅・アルミなどに比べると生産量・流通量・使用量が少ないが、先端産業に必要不可欠なもの。
レア
レアメタルとは世界的に生産量の少ない31種類の希少な金属元素の総称。普通の金属に比べると生産量が非常に少ない。半導体をはじめとする先端産業には不可欠な材料である。そのひとつネオジムはモーターに使用される協力磁石に用いられる。インジウムは液晶ディスプレイの透明電極ガラスに使われている。タングステンは硬度が非常に高く、鉄鋼産業の中で各種加工用工具に用いられている。自動車産業では白金やパラジウム等がなければ排ガス規制をクリアできない程貴重な希少金属である。他にモリブデン、ニッケルリチウムやレア・アースがある。磁気光学媒体として、ニューガラスと呼ばれる透明電極(ITO)や光通信用のフッ化ガラス、ガスセンサーや切削工具の刃先に使われ、ニューセラミックスとも言われる。しかし、近年ではレアメタルの枯渇が産出国で大きな問題になっており、供給が鈍化している。レアメタルが希少金属と呼ばれる所以である。いくつかのレアメタルは、すでに10年以内に枯渇することが明らかになっており、その他のほとんどのレアメタルも数十年以内に枯渇が予想されている。そのため近年は価格の高騰が起こっており、2002年から2007年の5年間でニッケルの価格が8倍になった他、モリブデンやレアアースなど多くの物質の価格が高騰し、多方面に影響をあたえている。
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日本は今までこれらの希少金属であるレアメタルを資源保有国から、安い値段で輸入していた。ところが、近年の開発途上国における経済発展に伴い、レアメタルの需要が増し、レアメタルの確保が難しくなっている。しかし、あいつぐ、高騰や資源枯渇の問題から、今までのように産出国に供給を頼るのではなく、自助努力による再生産へ方向を転換し、これまで、パソコンや携帯電話の電池に使われ、頻繁なモデルチェンジで大量に廃棄されていたレアメタルの再利用の研究が進み、実用化が進んでいる。非鉄金属関連企業はパソコンや携帯電話の電池の他にも、家電の廃棄物から再利用可能なレアメタルを回収し、市場に戻している。今までは中国・アフリカ・ロシア・南北アメリカ諸国の鉱山からレアメタルの輸入を頼っていたが、現在は都市の家電・パソコンや携帯電話の電池を回収しリサイクルし、再利用品として市場に送り出す都市鉱山と呼ばれるリサイクル工場が希少金属を再生産し、市場に供給している。
レアメタルの産出国中国は最近レアメタルの輸出を控えている。資源を持たない日本は都市鉱山の活用が今後大きな日本のレアメタル供給の鍵である。もっといえば、莫大な量が各家庭に埋もれていると言われる携帯電話の電池の再利用が問われている。リサイクル技術が進化し、大きな成果を上げている今、さらにリサイクル活動に興味を持つことが、レアメタル産業界の活性化につながるのである。
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